二百十日とは 意味と読み方や暦の上での厄日の由来や風習の考察!

槐の木の春の風景

二百十日とは要約すると、二十四節気の立春から数えて、210日目に当たる日になります。
概ね9月1日前後になりますが、今後十年以上の二百十日を紹介、また起源や由来のいつから二百十日が始まったか!
二百十日の時期は、台風シーズンで厄日扱いですが、風習なども紹介します。

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二百十日とは?意味と24節気との関係!

 

「二百十日」

読み方は「にひゃくとおか」と読みます。
どんな意味が?

この日は、二十四節気の「立春」から数えて
「210日目」
に当たることから、「二百十日」と呼ばれている、季節の重要な節目で
「雑節」
の一つになります。

 

二十四節気とはどんなものだ?

 

二十四節気とは以下のような説明です。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1太陽年を日数(平気法)あるいは太陽の黄道上の視位置(定気法)によって24等分し、その分割点を含む日に季節を表す名称を付したもの。二十四気(にじゅうしき)ともいう。
(wikipediaより引用)

内容は以下です。

二十四節気カレンダー
(wikipediaより引用)

上の図のように、左回りに立春から始まって、季節は左に回っていきます。
1月なら、立春と雨水になります。(正月節)

今回のテーマの「立春」は定気法では太陽黄経が315度のときで、今後2060年までの間は、

「2月3日~4日」

になります。
過去と未来で2月3~5日での推移になるようです。

 

雑節とは?日本独自の季節分け!

 

「二百十日」
は上の、二十四節気にはありません。
雑節になります。

雑節とはなんだ?
以下のようです。

雑節(ざっせつ)とは、二十四節気・五節句などの暦日のほかに、季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた、特別な暦日のことである。
(wikipediaより引用)

雑節には以下のものがあります。

  • ・節分
    ・彼岸
    ・社日
    ・八十八夜
    ・入梅
    ・半夏生
    ・土用
    ・二百十日
    ・二百二十日

の9の節になるんだな。
きちんと「二百十日」もあります。

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二百十日が雑節に定着した由来は?起源のお話!

 

二百十日のイメージ写真

さて、なんで中国伝来の「二十四節気」に、二百十日が追加された?
その由来についてです。
起源ですが、これを始めて定めた方は、江戸時代の暦学者の

「渋川春海」

という方のようです。
江戸で暮らしていた、渋川さんは、大の釣り好き。
品川沖に船を出そうとしていた時に、漁師と遭遇しその方が言うには

「今日はちょうど立春から数えて、二百十日。俺のこれまでの経験上、この日は必ずと言っていいほど、海が荒れるから気を付けんなよ!」

というアドバイス。
それを聞いた渋川さんは、急遽釣りを中止。
さすが暦学者ですね~~感じるものがあったんだと思います。
けっか・・言われたように、海は荒れたそうな。

 

二百十日が初めて追加された暦の名前は?

 

そこで「渋川春海」さんが作った暦が
「貞亨暦」
と言います。

貞享暦(じょうきょうれき)は、かつて日本で使われていた太陰太陽暦の暦法である。初めて日本人渋川春海の手によって編纂された和暦である。
(wikipediaより引用)

また使用された期間は

貞享2年1月1日(1685年2月4日)に宣明暦から改暦され、宝暦4年12月30日(1755年[1]2月10日)までの70年間使用された。
宝暦5年1月1日(1755年2月11日)、宝暦暦に改暦される。
(wikipediaより引用)

なるほど~~ですね。
ちなみに、渋川さんはこれって本当なのか?
ということで、毎年のように検証を重ねて、確信をもって作ったそうです。

 

二百十日が記載された暦が貞亨暦以前にあった!

 

なんと~~
その前に

  • 1656年:伊勢暦
    1672年:京暦

に、すでに二百十日が記載されていたそうな。
おそらく、以前からこの二百十日は、厄日として認識されていたんだべな~~という感想です。

ちなみに、源氏物語ではこの二百十日や二百二十日ころの台風は

「野分」(のわけ)

と呼ばれていて、古来から忌み嫌われていたようですね。
1634年(寛永11)に安田茂兵衛尉重次(もへいのじょうしげつぐ)が著した『全流舟軍之巻』の中で

「野分と云(い)ふ風の事。是(これ)は二百十日前後七日の内に吹くもの也(なり)」

とあるそうです。
強い風を意味する言葉で、夏と秋の季節の境目の時期を意味するする、季節特有の言葉のようですね‥初めて知りました。
日本の歴史は、奥が深いです。

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二百十日が厄日の理由は時期的に台風襲来が関係している?

 

二百十日のイメージ写真

古来より日本では、稲作が盛んです。
この二百十日の時期は、お米の収穫には重要な時期。

一部の紙面では、この時期「稲穂の出穂」とありますが、現代ではとっくに稲穂の出穂は終わって、花収まりしています。
私は、コメ農家で「ひとめぼれ」栽培していますが、花が咲くのはここでは7月末~8月初旬で、8月15~20日には、完全に花は終わっています。

昔は、遅かった?
そうでもないな~~という印象。

でもですよ~~

台風が来ると、稲がもまれて倒れて全滅・・まではいかなくとも、ひどい目にはあいました。
9月1日~末までの間は、台風は良く来ました。

稲作よりも9月1日は「防災の日」ですね。
関東大震災が起きた日です。

 

二百十日は三厄日の一つ!

 

暦の上での「三大厄日」を
「三厄日」
と言います。

  • 1:八朔:陰暦8月1日
    2:二百十日
    3:二百二十日

の三つです。
二百十日と、二百二十日は近いですが、これが節目なんですね~~
この時期は風害ですね。
台風は一つの例ですが、二百十日の9月1日は、台風が上陸する「特異日」ではないようです。
が、9月は台風シーズン。
用心ですね。

 

二百十日の代表的な食べ物と風習はなんだ?

 

さてなんでしょ?
代表的な風習としての祭りは「風祭」ですね~~
そこのお供えは

  • 1:稲穂
    2:きのこ飯
    3:焼き味噌

なんだそうな。
どこもそうなのかな?
その辺は定かではないですが、それとこの時期に話題になるのが

「サンマ」

ですね~~
大好きですが、サンマの話題が出始めると、二百十日を実感するかもしれません。

 

二百十日は俳句での季語は?代表的な俳句ベスト5を勝手に自薦!

 

「二百十日」
はそのまんま、秋(仲秋)の季語になります。

  • 内海や二百十日の釣小舟   正岡子規
    荒れもせで二百二十日のお百姓   高浜虚子
    二百十日塀きれぎれに蔦の骨   横光利一
    大厄日金魚逆立つことしきり   村上岱南
    枝少し 鳴らして二百十日かな  尾崎紅葉
    こけもせで 二百十日の 鶏頭かな   正岡子規

俳句と言えば、やはり私の中では
「正岡子規」
ですね。
とても、いいですね。
六篇になりましたが、それはそれで。
風流を感じてください。

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二百十日を英語で表現するとどうなる?

 

二百十日は、日本だけの雑節ですから、英語圏にはない季節感でしょう。
でも、これを英語で表現すると?

こうなります。

「210th day」
もしくは
「 critical day」
のようです。
さもありなんですね。

The critical day has passed quietly.
(二百十日も無事に過ぎた)

The critical day falls on the 1st of September.
(二百十日は九月一日に当たる)

September 1, Nihyaku To Ka

のような表現です。
「特別な日」
という表現が用いられたり、そのまんま

「The Nihyakutoka」

という、そんな表現もあるようです。
・・・・・・・・・
春の七草とは?
秋の七草との違いを紹介しました。

春の七草とは?秋の七草との違いと意味は?フリーズドライもある!

代官と償還の違いは?

大寒と小寒の違いは?意味や2021はいつ?英語表記や例文と使い方!

意味などのついての考察です。
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二百十日の感想!要約した私の厄日の思いなど!

 

二百十日のイメージ写真

「二百十日」
について、意味や起源や、その話題について書いてきました。
9月1日前後ですが、前後と言っても1日あるかないかなので、ほぼ9月1日と覚えていても、差し支えないようにも思います。

時期の感想は、やはりコメ農家ですから「台風」の懸念でしょうね~~

前述しましたが、稲の出穂は7月の後半で、花が咲くのは8月初めです。(ここの地でのお話)
9月1日以降の懸念は、台風と秋雨前線の長雨。

お天気の異常で、最近はなかなか変な天気です。

立春から「二百十日」で、いろんな野菜も、収穫期で節目にもあたります。
昔の暦は、なんとも意味深で、よく当たりますね。
二百十日が「三厄日」だとは知りませんでした。
確かにね~~

ちょとは、物知りにはなった気分です。

・・・・・・・・・・・
春分の日の定義についての考察です。
なかなか面白い感覚です。

春分の日はいつ 意味は?太陽の高度から昼と夜の長さや由来など!

二十四節気カレンダーを詳しく。

二十四節気一覧カレンダー2021は?意味や由来や例文や英語表現は?

とても参考になりましたよ~~

*ヘッダーの写真は我が家の庭の「槐」の木の写真です。

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