同じ轍を踏むの意味と使い方を例文で!英語表現と二の舞との違い!
同じ轍を踏む(おなじてつをふむ)とは? 意味は、先人の失敗を繰り返すこと。
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「同じ轍を踏む」まるで自分のことのようです。
Contents
同じ轍を踏むとは?読み方と意味を詳しく!
「同じ轍を踏む」
読み方は「おなじてつをふむ」です。
意味は以下の解説。
先人が失敗した同じ失敗を繰り返すこと。単に「轍を踏む」とも言う。前の車の車輪跡にはまり込んで、転倒する、という状況に譬えた表現。
(実用日本語表現辞典)
自分が失敗した時など、上司や教師やスポーツならコーチや監督の言う言葉。
「同じ轍は踏むなよ!」
という、注意とも、戒めとも言える言葉ですね。
意味は
「同じ失敗はするなよ!」
そんな意味。
意味の解説にあるように、本来の意味はもっと大きな、お国単位でつかわれることも。
歴史に学ぶという、そんな意味も含んでいるかと。
大河ドラマではないですが
「武将から学ぶ」
という事も、あるかな~~と、自分では考えてしまいます。
同じ轍を踏むの語源と由来のお話!
「同じ轍を踏む」
の語源は、その文字の中にある
「轍」
です。
これは「わだち」とも読みます。
意味は以下の解説。
➀:車が通った輪の跡。わだち。
➁:前人の行なったあと。先例。先例の通りのやり方。
(日本国語大辞典)
昔の乗り物や、荷物を運ぶ際は
➂:馬車
➃:牛車
が主。
道路がぬかるんでいると、その通った後は、ぬかるんで溝になって要するに
「轍」(わだち)
ができます。
この後は、案内のように考えれば安全。しかしもし転倒した馬車のわだちの跡だったら、自分の馬車も
「転倒」
してしまいます。
これが
「先人の失敗」
です。
失敗した、先人の轍を踏んでいくと、自分も失敗する。
同じ轍は進むな‥という
- ➄:戒め
➅:注意を喚起
という意味でつかわれるようになったのが由来です。
* 私は雪国に住んでますが、雪道の轍は本当に危険です。
抜け出すのが大変。
「二の轍を踏む」や「二の舞を演じる」「二の足を踏む」との違いを考える!
- ➀:二の轍を踏む
➁:二の舞
➂:二の足を踏む
という言葉がありますが、どう違うのか解説します。
二の轍を踏むという使い方は誤用!
「二の轍を踏む」
は誤用です。
此方は、正しい表現ではないので注意が必要です。
同じような表現で
- ・二の舞を演じる
・二の足を踏む
と混同されたような、そんな表現です。
元々は存在しない言葉のようです。
二の舞を演じる!意味と語源と由来のお話!
「二の舞を演じる」
は、文字通り、前の人(先人)と同じ失敗を、繰り返すことを表現しています。
「同じ轍を踏む」
と同じ意味。
表現は
- ➀:二の舞を演じる
➁:二の舞だ
➂:二の舞になる
➃:二の舞を踏む(本来は誤り)
の表現。
これは良く聞く表現ですね。
語源は「舞楽」で演じる曲名の一つの
「安摩(あま)」
の後に演じるられ舞のこと。
此の登場人物は「安摩」を舞う人を見て、同じように舞おうとしますが、なかなかうまくできません。
まるで踊りにならないような舞で、そこから
- 「人のまねをして失敗する」
そんな意味でつかわれるようになったと。
いろんな、言葉の由来ってあるんだな~~と。
二の足を踏むとは?意味を解説!
「二の足を踏む」
読み方は「にのあしをふむ」です。
意味は以下の解説。
一歩目は踏み出したものの、二歩目はためらってその場で足踏みする。思い切って物事を進めることができないさま。どうしたものかとためらう。
(ことわざを知る辞典)
そのズバリの説明ですね。
これは絶対成功する・・と思い、始めてみたものの、やってみて、はたと気が付いたことが‥さて?
この先進んでいいものかどうか?
仕事でも、趣味でも、いろんな場面がありそうな予感がします。
同じ轍と二の舞と二の足の比較を一覧の表で!
- ➀:同じ轍を踏む
➁:二の舞を演じる
➂:二の足を踏む
➃:二の轍を踏む
この違いと意味を以下の表にまとめてみました。
同じ轍を踏む | 先人と同じ失敗をする |
二の舞を演じる | 上の同じ意味 |
二の足を踏む | 一歩踏み出し二歩目をためらう |
二の轍を踏む | 本来の表現ではない間違い。 |
とこんな意味になります。
簡易的ですが、表にするとこういう事かと。
正しい使い方をしましょう。
同じ轍を踏むと同義のことわざ慣用句!
「同じ轍を踏む」
と同義の慣用句は結構あるんですね~~
- ➀:前車の覆轍(ぜんしゃのふくてつ)
➁:前車の覆るは後車の戒め
この二つは、語源は「同じ轍を踏む」と同じと考えられています。
意味は以下の解説。
転倒した前の車のわだちのあとをたどる。前の人と同じ失敗をくりかえすことのたとえ。
(ことわざを知る辞典)
同じ意味です。
「前人(先人)の失敗は、あとのものの教訓となる」
の意です。
とても味わい深いものがあります。
同じ轍を踏むの使い方を場面と例文と会話例で!
この章では
- ・同じ轍を踏むを使う場面。
・使い方を短文の例文で。
・同じ轍を踏むを用いた会話例。
を解説します。
同じ轍を踏むを使う場面は?
「二の轍を踏む」
を使う場面は、注意喚起や失敗した場面など。
具体的な場面を、いかに考えてみました。
場面➀ | 祖父が事業に失敗したのが、教訓になってない |
場面➁ | A社の担当との以前の失敗を繰り返す自分 |
場面➂ | 彼女の意を汲めず同じ轍を |
場面➃ | こうなるのではと思いつつ、我を隠せない自分 |
場面➄ | 分かってるのにな~~なんで?これ性格か? |
などという場面ないですか?
A社には、この間ひどい目にあったのに、今度こそはと思っていても、知らぬ間に相手の術中に。
よくある話。
分かってるのに、口出ししてしまう自分。
余計なことを・・で、いつも損する自分。
すべて私のようです。
「同じ轍を踏む」の使い方を詳しく!
「同じ轍を踏む」
の「使い方」で、注意することは、意味の解説にもあるように
「先人の失敗」(他人)
です。
自分自身の「失敗」ではないのです。
他人の方が、過去にした失敗や、あやまちを指しています。
なので、それと同じ失敗をしてしまう、またはしないように言う、注意と戒めの言葉になります。
それを踏まえて、使うようにしましょう。
「同じ轍を踏む」の使い方を短文の例文で!
以下の例文で。
例文➀ | 同じ時期の昨年の失敗を教訓に、「同じ轍は踏む」ことがないように、計画は入念に立てよう。 |
例文➁ | 過去の例に倣い、「同じ轍を踏む」ことがないよう、気を付けたのにどうしてこうなったのだ? |
例文➂ | 先人の失敗を集めたデーターは、「同じ轍を踏む」ことを防止する、または教訓にするわが社の宝だ。 |
例文➃ | 戦国時代の国経営や、合戦の失敗から「同じ轍を踏む」という、戒めを受けることができる。 |
例文➄ | 過去のお国の失敗から、「同じ轍を踏む」ことが無いよう戒めることが、我々にはとても重要だ。 |
例文⑥ | 同僚の失敗を見ているのに、「同じ轍を踏む」間違いを犯してしまった私は、どこで狂ったのだ? |
などなど。
私の周辺や、経験から例文を作成してみました。
「こういう失敗が過去のあった」
という事を、聞かされていても、どういうわけか、それと同じ失敗をしてしまう。
これは良く「あるある」の事例だと思います。
「お前言ったべ・何やってんだよ!」
の世界です。
さんざんやってますし、今もその傾向があります。
どうやら、性格が原因のような気が、私の場合はするんだな。
「同じ轍を踏む」を使った会話例!
以下の会話例で。
「同じ轍を踏む」ことが無いように、先人の例を教えられたのに、すっかり頭から飛んで・・。
ま~君ならそんなところさ!最近忘れやすいよね。
んだ、なかなか覚えられないし、今やろうとしたことをすぐ忘れてしまうんだ。
う~~ん、失敗よりもそっちの方が問題でねえか?。
などなど。
折角注意をされたのに、それをうっかり忘れてしまって、案の定
「同じ轍を踏む」
ことに。
よくある事かも。
同じ轍を踏むの類義語(類語)と言い換えは「二の舞を演じる」!
「同じ轍を踏む」
の類義語(類語)は以下。
二の舞を演じる | 先人と同じ失敗をする。演じるで置き換えた表現。 |
同じ過ちを繰り返す | またやってしまった・・というミス |
同じ失敗を繰り返す | 上と同じ。ミスが失敗に。 |
性懲りもなく | 同じ過ちを繰り返しても、一向に改めない。 |
言い替え | 二の舞を演じる |
などなど。
言い替えとして、適当だな~と思うのは
- 「二の舞を演じる」
です。
上の方で解説しましたが、「同じ轍を踏む」と同じような意味の種類で、紹介しました。
多くの場面で、置き換えとして機能すると思います。
同じ轍を踏むの反対語(対義語)は「聞く耳持たず」!
「同じ轍を踏む」
の反対語(対義語)を考えてみました。
先人の失敗例に倣い、同じミスをしないようにと、戒めや注意の言葉ですから、その反対なら何でしょ?
先人の失敗など、無視する
- 「聞く耳持たず」
のような状態が、反対に感じるのですが、どうでしょうか?
人のいう事には耳を貸さない、結果失敗ばかりする。
これは「同じ轍を踏む」状態に似ています。
*これは悩みましたが、私のチョイスという事で。
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同じ轍を踏むを英語で表現!
試しに検索で
同じ轍を踏む:Step on the same rut
よさそうに感じますが、ほかの英訳も。
➀:fall into the same rut
➁:make the same mistake as 〜 did before
例文は以下。
He made the same mistake as I did before.
(彼は以前私がしたのと同じ間違い/失敗をした。=同じ轍を踏んだ)
(DMM英語)
なんとなく、これなら私にも表現できそうです。
とても勉強になります。
同じ轍を踏むいい話!感想とまとめ!
「同じ轍を踏む」
の本記事の内容を、以下の表にまとめてみました。
➀:意味 | 先人の失敗を繰り返すこと。 |
➁:語源と由来 | 車輪の轍に由来 |
➂:使う場面 | 過去の失敗例から学ぶよう注意や戒めとして。 |
➃:使い方を例文で | 同僚の失敗を見ているのに、「同じ轍を踏む」間違いを犯してしまった私は、どこで狂ったのだ? |
➄:類語 | 二の舞を演じる・同じ過ちを繰り返す・同じ失敗を繰り返す・他 |
⑥:言い替え | 二の舞を演じる |
⑦:反対語 | 「聞く耳持たず」 |
⑧:英語表現 | He made the same mistake as I did before. |
意味のおさらいです。
先人が失敗した同じ失敗を繰り返すこと。単に「轍を踏む」とも言う。前の車の車輪跡にはまり込んで、転倒する、という状況に譬えた表現。
(実用日本語表現辞典)
失敗した例があるのに、また同じミスをしてしまう事って、多々あるかと。
その場合は、確かに注意や戒めの言葉を聞いたのだが、また自分でも自覚したのだが、忘れてしまった!
また、そんなはずは・・という、疑う自分の性格もあろうかと。(自分の場合なら)
失敗した相手を揶揄する、面白い表現にも感じます。
二の轍を踏むいいお話!私の人生!
「二の轍を踏む」
注意や戒めとはわかっていても、例があったとしても沢山の
「二の轍」
を踏んできました。
まさしく「あほ」と言われるくらいに。
言葉の意味として、他人の失敗例なのですが、私の場合は
「自分の失敗例」
を、性懲りもなく何度も繰り返します。
他人のことは、とやかく言うにしても、自分のことは棚に上げておく。
これは私の特権?
ではないよな~~と。
自分が、ちょっと足りないだけかとも思います。
いずれにしてもこの言葉はすごく
「耳に痛い言葉」
です。(まったく良いお話ではなくなりました~~~^)
先人や、他人の失敗例には真摯に向き合いましょう。
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*ヘッダーの写真は私が撮影した、宮城県仙台市の子平町の「フジ」の写真です。
とてもきれいです。